車両図鑑

一畑電車に在籍する車両は、一部を除き、かつて関東・関西の過密なダイヤの中を第一線で走っていた名車達です。今は田園風景の中を、のんびりポタポタと走り、地域の足として頑張っています。

1000系 【車輌形式:デハ1000・クハ1100】

元東急電鉄(東京都)の1000系です。1988年(昭和63年)~2013年(平成25年)まで、東急電鉄・東横線と東京メトロ・日比谷線の直通運転で活躍していましたが、東京メトロの副都心線開通に伴い、日比谷線の直通運転が終了したため、車両が余剰となりました。

一畑電車には中間車(運転席のない車両)を改造により運転席を作り、ワンマン化して2014年(平成26年)入線しました。また、「ステンレス車体」「ワンハンドルマスコン」「シングルアームパンタグラフ」「インバーター制御」など、今までの電車にはなかった初めての性能をたくさん持った電車です。

運行開始にあたって、デハ二50形と同じ、オレンジに白帯のカラーにラッピングをしています。(東急時代はシルバーの車体に赤の帯でした) また、同じ種類の電車は、東急電鉄の池上線・多摩川線、長野県の上田電鉄・三重県の伊賀鉄道でも活躍しています。

1000系
入線 2014年(平成26年)
出自 元東急電鉄1000系
保有数 4両(2両2編成)
車輌形式 デハ1001・1002、クハ1101・1102
定員(座席数) デハ・122(40)、クハ・121(40)
自重 デハ35,000㎏、クハ32,000㎏
最大寸法 (L×W×H) 18,020mm×2,800mm×4,057mm ※デハ
備考 -

5000系 【車輌形式:デハ5001・デハ5100】

1998年(平成10年)に入線した、元京王電鉄5000系の車両です。 座席の一部は転換式クロスシートになっています(2人掛けは小田急電鉄ロマンスカーで使用されていたものを使用)。

5009号・5109号車は、平成26年(2014年)に、車内を島根県産材を多用した木質化改造を行ない、木の温もりを感じられる車内になっています。 京王電鉄と一畑電車では線路の幅が異なるため、台車(車輪部分)を営団地下鉄(現・東京メトロ)のものに付け替えて使用しています。

5000系

入線 1998年(平成10年)
出自 元京王電鉄5000系
保有数 4両(2両2編成)
車輌形式 デハ5009~デハ5010、デハ5109~5110
定員(座席数) 110(40)
自重 35,000kg
最大寸法 (L×W×H) 18,000mm×3,000mm×4,100mm
備考 -

2100系 【車輌形式:デハ2100・デハ2110】

京王電鉄(東京都)に所属した、元京王5000系の車両です。昭和38年(1963)~昭和44年(1969)にかけて製造され、通勤電車としては日本で初めて冷房を導入した車両です。「関東の名車」と言われ、性能やデザインの良さから、デビューの翌年には鉄道友の会から「ローレル賞」を受賞しています。

一畑電車へは1994年(平成6年)に入線、ワンマン対応の改造を受け走り始めました。京王電鉄と一畑電車では線路の幅が異なるため、台車(車輪部分)を営団地下鉄(現・東京メトロ)のものに付け替えて使用しています。一畑電車にとっても初の冷房車導入となり、入線当初は利用者から大変喜ばれました。

富士急行(山梨県)、伊予鉄道(愛媛県)、高松琴平電鉄(香川県)でも出自を同じくする兄弟車が活躍しています。

一畑電気鉄道創業100周年を記念して、2101・2111号車を旧京王電鉄のカラーに、2102・2112号車を旧一畑電鉄カラーに再塗装を行ないました。

2103・2113号車は、平成25年(2013年)に、白を基調としドアをオレンジ色のデザインにし、内装も2103号車をイベント対応車として、宍道湖をはじめとする風光明媚な沿線風景を車窓から楽しめるよう、座席配置を従来の通勤型ロングシートから、宍道湖側に向けて固定できる二人掛けソファー型シートに変更しました。内装には、本木材や木目調デコラを多用し暖かみのある仕様とし、ビール電車、ブライダルトレイン等の各種イベントや、定期列車としての運用にも対応できることを基本とした設計となっています。

2104・2114号車は、平成25年(2013年)に、島根県がスポンサーとなり「ご縁電車・しまねっこ号」としてラッピングを行ないました。車両外観、内装ともにピンクを基調にし、島根県観光キャラクター「しまねっこ」をはじめ、「しまね」にちなんだ8つのモチーフ「しめ縄・銅剣・銅鐸・水引・雲・勾玉・ウサギ・ハート」を描き、たくさんの方々にご好評をいただいています。

2100系
入線 1994年(平成6年)
出自 元京王電鉄5000系
保有数 8両(2両4編成)
車輌形式 デハ2100~デハ2104、デハ2110~2114
定員(座席数) 126(46)、126(56)
自重 34,500kg
最大寸法 (L×W×H) 18,000mm×3,000mm×4,100mm
備考 -

3000系 【車輌形式:デハ3001・デハ3010】

1996年(平成8年)に入線した、元南海電鉄21000系の車両です。紀州の山々を走る南海電鉄時代は、平地・山地両用の車両として活躍し、急勾配・急カーブに対応した性能から「ズームカー」と呼ばれていました。

3008号車・3018号車は、宍道湖に棲む生き物が車体に描かれたラッピング電車「しんじ湖ラムサール号」になっておりましが、一畑グループ100周年を記念し、かつての南海カラーとなっていました。

1000系の導入に伴ない、3005・3015号車と3008・3018号車は、平成27年(2015)2月に惜しまれながら引退しました。

3000系
入線 1996年(平成8年)
出自 元南海電気鉄道21000系
保有数 4両(2両4編成)
車輌形式 デハ3006・デハ3007、デハ3016・デハ3017
定員(座席数) 126(50)
自重 36,700kg、36.400kg
最大寸法 (L×W×H) 17,725mm×3,000mm×4,000mm
備考 -

デハニ50形 【車輌形式:デハニ52・デハニ53】

1928年(昭和3年)の北松江線小境灘駅(現・一畑口駅) - 北松江駅(現・松江しんじ湖温泉駅)の北松江線開通および1930年(昭和5年)の大社線開通に備え製造された荷物室のある車両で、一畑電車オリジナル車両です。1995年に鉄道友の会の「エバーグリーン賞」を受賞しました。近年には畳敷に改造され、お座敷電車・レトロ電車として、主に観光や夏場のビール電車、また臨工車両として活躍しましたが、保安上の問題から2009年3月29日(平成21年)に営業運転を終了しました。

引退後、中井貴一さん主演の映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(配給:松竹・2010年)に出演、その姿は全国の映画ファン、鉄道ファンに感動を与えました。

現在、2両の電車は、52号車が出雲大社駅で一般公開展示、53号車は雲州平田駅構内で体験運転用の車両にと、第2の人生を送っています。

デハニ50形
入線 1928年(昭和3年)・52号車、1930年(昭和5年)・53号車
保有数 2両
車輌形式 デハニ52、デハニ53
定員(座席数) 畳敷※映画撮影のためロングシートに再換装
自重 33,600kg
最大寸法(L×W×H) 16,116mm×2,718mm×4,089mm
備考 鉄道友の会「エバーグリーン賞」(1995年)
営業運転終了(2009年3月29日)